災害時こそ健康管理
季節の健康ワンポイント
自然災害が多く発生する近年、災害時にこそ様々な健康への影響が懸念され、健康を守るための対策が重要です。
<災害時の病気の予防>
⚫︎エコノミークラス症候群にならないために
食事や水分を十分にとらない状態で、車などの狭い座席に長時間座っているなどして足を動かさないと、血行不良が起こり、血液が固まりやすくなります。その結果、血の固まり(血栓)が足から肺などにとび、血管を詰まらせ肺塞栓などを誘発する恐れがあります。この症状をエコノミークラス症候群と呼んでいます。
こうした危険を予防するために、定期的に体を動かし、十分に水分をとるように心がけましょう。アルコール、コーヒーなどは利尿作用があり、飲んだ以上に水分となって体外に出てしまうので避けましょう。
⚫︎心身の機能の低下予防
災害時の避難所生活では、体を動かす機会が減ることで、特に高齢者の場合には、筋力が低下したり、関節が固くなるなどして、徐々に「動けなく」なることがあります。身の回りのことができる方は、なるべく自分で行ったり、可能な作業に参加したりしてください。声をかけ合って、積極的に体を動かすようにしましょう。
⚫︎慢性疾患のある方
慢性疾患の中には、治療の継続が特に欠かせない病気があります。
人工透析を必要とする慢性腎不全、インスリンを必要とする糖尿病等の方は、治療を継続してください。
高血圧、喘息、てんかん、統合失調症等の慢性疾患の方も、治療を中断すると、病気が悪化する恐れがあるので、治療を継続してください。

厚生労働省「被災地での健康を守るために」よりクラスAネットワーク抜粋